アメリカのトレーラーハウス事情の全て!トレーラーハウスでの生活、アメリカ製トレーラーハウスの価格(新品・中古)も調べてみた。
目次
- はじめに
- アメリカでのトレーラーハウスでの生活
- トレーラーハウスは貧困層の象徴?
- アメリカのトレーラーハウスメーカー
- アメリカ製トレーラーハウスの価格(アメリカ現地)
- アメリカ製トレーラーハウスの価格(新品・中古)(日本)
はじめに
トレーラーハウスといえばアメリカ。トレーラーハウスと聞けば、みなさん思い浮かべるのはアメリカンサイズのバカでかいトレーラーハウスのことを思い浮かべることかと思います。
アメリカはかつて大開拓時代、開拓者は幌馬車を駆って西に進んだと言います。アメリカ人がトレーラーハウスを好きなのは、その時に刻まれたDNAが今もなお生きているからなのでしょう。幌馬車とトレーラーハウス、似てませんか?
ちなみに弊社のトレーラーハウスは日本生まれ日本育ちです。日本の気候と日本の道路事情に合わせた設計で、コンパクトに作られています。
今回は、みんなが気になるトレーラーハウスの本場のアメリカでの事情を調べてみました。
アメリカでのトレーラーハウスでの生活
アメリカではトレーラーハウスで生活することは至って一般的なことです。アメリカには全土にわたり、トレーラーハウスの住宅街(トレーラーパーク)があり、そこにトレーラーハウスを購入して設置し、生活します。
トレーラーハウスの内装は非常に豪華です。私も何度も泊まったことがありますが、本当に家に住むのと全く変わりがありません。トレーラーハウスの周りを囲むようにウッドデッキが置かれることも多いので、トレーラーハウスと言われなければ気づかないこともあります。
トレーラーハウスは車輪がついているため、ピックアップトラックやSUVなど、馬力のある自家用車があれば移動させることが可能です。そのため、トレーラーパークやキャンプ場を転々としている家族もいます。日本人でもアメリカでトレーラーハウスで生活する人がいて、Youtubeに結構アップしていますね。
彼のYoutubeを見ていると、トレーラーハウスが巨大になればなるほど移動させるにはコツがいるようですね。バックするときはいつもの方向とは逆方向に動かさないといけないため、慣れが必要ですね。
トレーラーハウスは貧困層の象徴?
アメリカでは貧乏・貧困の象徴として語られてきたトレーラーハウスも、現代ではちょっと事情が違うようです。
アメリカは日本と違い、経済がインフレ基調にあるため、住宅価格が毎年どんどん高騰しています。加えて、それに伴い家賃も年々上昇しています。そのため、もらっている給料では家賃を支払うことが出来ず、普通の住宅以外の選択肢を選ぶ若者が増えてきているとのことです。皆が憧れをもって語られるサンフランシスコ、シリコンバレーでも、こういった若者が増えてきています。
サンフランシスコでは家賃が上がりすぎて、トレーラーハウス生活や水上ハウス(ハウスボート)での生活をしている人も普通にいるようです。Fallout(ゲーム)が好きな私はそれっぽくて普通にいいと思ってしまいました。笑
ちなみに土地代はかかりませんが、港の停泊料はかかるようです笑 サンフランシスコの住宅不足は本当にすごいですね~。
ちなみに、アメリカでもトレーラーハウスはRV車として認識されるため、通常の住宅では発生する固定資産税がかかりません。更に、減価償却期間も短く設定されています。アメリカでもランニングコストが低い商品として認識されています。
更に、近年では、トレーラーハウスの住宅が集まるトレーラーパークの運営に、投資家も注目しています。
2019年5月に公開された日本経済新聞の記事「[FT]投資ファンド、トレーラーハウスに照準」では、トレーラーパークの運用利回りは魅力的(4%以上)で、REIT(2%)より高いと言われています。
トレーラーハウスの出荷台数は09年以降、増加し続けるビジネス分野であり、これは、アメリカの住宅価格が高騰し続け、都市部に住居を持つことが出来ない人が増えているからだそうです。 (先程の話ですね)
さらなる利回りをあげるために、ファンドはトレーラーパークを買収し、土地代の値上げを行っているため、ぎりぎりの生活を行っている貧困層は更に苦しくなる一方のようです。
トレーラーパークに住む居住者の大半が年間所得で5万ドル未満の世帯であり、米国の定義では貧困層に当たる人たちです。アメリカにはトレーラーパークに住む人が約2200万人おり、これは米人口の15人に1人にあたります。
ちなみに、有名な投資家であるウォーレン・バフェットも、トレーラーハウスのトップ製造メーカーであるクレイトンホームズの株を大量に保有しています。アメリカのトレーラーハウス業界はそれなりに儲かる業界として認識されているようです。
アメリカのトレーラーハウスメーカー
アメリカではトレーラーハウスのメーカー統合も進み、現在では約50~60社程度のメーカーが存在しますが、上位10社で供給量全体の8割を占める寡占市場になっています。
生産量が多く、なおかつ信頼できるメーカーとして以下のようなメーカーが挙げられています。
- Skyline Homes
- Clayton Homes
- Palm Harbor Homes
- Oakcreek Homes
- Silvercrest Homes
少し意外かもしれませんが、日本でも有名なエアストリーム社はアメリカでの生産量の上位を占めるわけではありません。縦に細長いエアストリーム社のトレーラーハウスは日常的な生活の拠点として使用するには少し快適ではないからだと思います。あくまで非日常を楽しむためのツールとしてアメリカでも利用されているようです。
アメリカ製トレーラーハウスの価格(アメリカ現地)
気になるアメリカでのトレーラーハウスの価格ですが、このサイトによれば、大きく分けて3つの種類があり、
- シングルワイド:51,371ドル(約565万円)
- ダブルワイド:96,529ドル(約1061万円)
- トリプルワイド/ マルチワイド:100,000ドル~250,000ドル(約1100万円~2750万円)
https://mobilehomeliving.org/who-builds-the-best-manufactured-homes/
が平均の本体価格のようです。
これに毎月トレーラーパークの土地代が100ドル~800ドル(約1万1000円~かかるようです。
確かに高騰を続けるアメリカの住宅を建てる値段に比べればありえないくらい安い価格ですね。ですが、土地代が結構高い。。。場所にもよるとは思いますが。これにかなり金利の高いローン(5~10%)が入ると、なかなか資産形成は難しいかもしれませんね。
アメリカ製トレーラーハウスの価格(新品・中古)(日本)
日本でアメリカ製のトレーラーハウスを購入することは結構難しいです。
巨大なアメリカ製のトレーラーハウスは、新品時の価格もそれなりに高額ですが、日本で使用しようとすると、輸送費が非常に高額になります。基本的にそのまま運ぼうとしてもコンテナに入らないため、分解して運ぶことになります。トレーラーハウスはモジュール構造のため、新品の場合はそもそもアメリカで組み立てることはせずに、部品の状態で海を渡ることになりますが、中古の場合、完成品をバラし、傷んでいたり補修が必要な部品は新規に買い、すべてをコンテナに積み込んで日本に出荷されます。そして日本に着いたら、再び組み立てる必要があります。そのため、アメリカでは中古価格で安く売られていても、結局海をわたって日本に来たときには様々なコストが乗って高くなってしまうのです。
日本で売られている中古でアメリカ製のトレーラーハウスは四角い形のものが多いです。これはコンテナに入れられるからに尽きます。
結局の所、日本でアメリカ製トレーラーハウスを購入しようとなれば、
- 四角い形のもの 200万~350万
- そうでないもの 400万~500万
このあたりが相場になると思います。